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不動産売却時に税金はいくら必要?計算方法や節税の特例も解説

須川のブログ

須川  達郎

筆者 須川  達郎

不動産キャリア25年

盛岡在住40年以上!美味しいお店や飲み屋さんまで熟知しております。是非お気軽にお声掛けをお願い致します。

不動産を売却するとき、思わぬ税金がかかることをご存知でしょうか。売却価格がたとえ手元に残る金額だと考えていても、実際には契約書にかかる印紙税や譲渡所得税、住民税など複数の税金が関わってきます。「売却後に納税で困らないためには、どんな知識が必要なのか」「節税できる仕組みはあるのか」など、悩みや疑問をお持ちの方も多いはずです。この記事では、不動産売却時に発生する税金の種類や支払うタイミング、そして押さえておきたい計算方法や特例まで、わかりやすく解説します。

不動産売却で必要な主な税金とその支払いタイミング

不動産を売却する際、かかる主な税金と支払う時期を整理してご案内します。

まず、印紙税は売買契約書に貼付して支払う必要があります。契約締結時に所定の印紙を貼付し、軽減税率の対象かどうかも確認します。

次に、登録免許税や仲介手数料にかかる消費税ですが、これらは主に決済時に支払われます。契約と同時に決済日時を定め、登録免許税については登記の申請をする際に納付します。

最後に、譲渡所得税・復興特別所得税・住民税は売却時に一括してかかるのではありません。売却後に譲渡所得を計算し、売却した翌年の確定申告期間(おおむね2月16日から3月15日)に申告・納税する流れとなります。住民税も同様に申告後に納付書が届き、その後納付するか、特定の自治体では年4回分割納付も可能です。

税金の種類概略内容支払いタイミング
印紙税売買契約書にかかる税契約締結時
登録免許税・消費税等登記手続きや仲介手数料などにかかる税決済時
譲渡所得税・復興特別所得税・住民税売却による譲渡所得にかかる税翌年の確定申告期、申告後に納付

譲渡所得税の計算方法と税率の違い

不動産を売却した際には、「譲渡所得=譲渡収入金額-(取得費+譲渡費用)」で算出し、その結果に応じて税率が適用されます。取得費には購入価格や仲介手数料、登録免許税、印紙税などが含まれ、建物については減価償却費を差し引いて計算します。また、譲渡費用には売却時の仲介手数料や印紙税、立退料などが該当します。国税庁でも明確に定められています。

税率は、所有期間が「売却した年の1月1日時点で5年以下か、5年超か」によって大きく異なります。短期譲渡所得(5年以下)は、所得税30%、住民税9%に復興特別所得税を加えた合計約39.63%。長期譲渡所得(5年超)は、所得税15%、住民税5%に復興特別所得税を加えた合計約20.315%です。税率のおよそ二倍の違いがあるため、売却のタイミングは節税において非常に重要です。

以下の表に、税率の違いをわかりやすくまとめました:

所有期間 税率の内訳 合計税率
5年以下(短期譲渡所得) 所得税 30% + 復興特別所得税(所得税の2.1%相当) + 住民税 9% 約39.63%
5年超(長期譲渡所得) 所得税 15% + 復興特別所得税(所得税の2.1%相当) + 住民税 5% 約20.315%

このように、所有期間の判定基準は「売却した年の1月1日時点」であるため、実際の保有期間と異なることもあります。わずか数ヶ月の違いで税率が大きく変わる場合もあるため、売却予定がある場合は年内に確認するようにしましょう。

確定申告の流れと必要書類

不動産売却に伴う確定申告は、手続きの流れと必要な書類をしっかり把握して進めることが大切です。以下では、手続きの流れと、押さえておきたい書類についてご紹介いたします。

ステップ 内容 備考
① 書類準備 確定申告書(第一表・第二表〈B様式〉)、第三表(分離課税用)、譲渡所得の内訳書、売買契約書(購入・売却両方)、登記事項証明書、取得費・譲渡費用の領収書など 申告書類は国税庁または税務署で入手可能です。また、登記事項証明書は法務局で入手します。特例を受ける場合は追加書類が必要です。
② 書類記入 譲渡所得の内訳書・申告書への記入。譲渡所得計算や特例の適用欄もあり。 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」や記載例を活用するとスムーズです。
③ 提出と納税 作成した書類を税務署へ提出し、所得税は申告時に納税、住民税は後日納付。 提出方法は持参・郵送・e‑Taxが選べます。住民税は翌年春以降、分割納付となります。

まず、書類の準備として必要な申告書類や契約書類、登記事項証明書などを揃えることが重要です。特例を使う場合は、戸籍の附票など追加の書類が必要となります。譲渡所得の内訳書には収入額や取得費・譲渡費用の記入欄があり、正確な記入が求められます。

記入作業では、国税庁の申告書作成コーナーや記載例の利用が有効です。また、譲渡所得に関する部分は分離課税用の第三表への記入も忘れずに行います。

最後に、申告書類を所轄の税務署に提出し、所得税を納付します。住民税は申告後に納付書が送付され、翌年以降に分割して支払う形になります。

賢く使える節税の特例制度

マイホームを売却する際に利用できる「3,000万円特別控除」は、売却益(譲渡所得)から最大3,000万円を差し引きできる制度で、多くの場合、課税対象額を0にできます。譲渡所得の計算は「売却代金-(取得費+譲渡費用)-3,000万円」で行い、仮に譲渡益が3,000万円以下であれば非課税となります。譲渡所得税率は、所有期間が5年以下なら約39.63%、5年超なら約20.315%である点にも留意してください。

特例名称概要ポイント
3,000万円特別控除譲渡益から3,000万円を控除して課税対象を圧縮譲渡益が3,000万円以下なら税金が0円に
軽減税率の特例(10年超所有)所有期間が10年超で譲渡益6,000万円以下の部分に対し、所得税10%・住民税4%の軽減税率適用所有期間が長いほど税率が下がり節税効果が高まる
買換え特例譲渡益に応じて新たな居住用財産に買換えた場合の譲渡益繰延え新居購入とのタイミングで税負担を先送り可能

特に共有名義の物件では、共有者それぞれが3,000万円控除を受けられる可能性があります。ただし、要件として、各共有者が居住用家屋の所有権を持っていることが必要です。軽減税率の特例は、3,000万円控除と併用でき、所有期間が10年を超えると、所得税10%+住民税4%の税率が適用されます。これらの特例を組み合わせることで、譲渡税負担を大幅に軽減できる可能性があります。

売却のタイミング次第で所有期間が5年や10年を境に変わることにより、税率が大きく変わります。所有期間の判定は「譲渡した年の1月1日現在で所有していた期間」で判断されるため、売却時期の調整による節税も検討してみてください。

まとめ

不動産売却に関わる税金は多岐にわたりますが、主に印紙税、登録免許税、消費税、譲渡所得税、住民税などが発生し、それぞれ支払いタイミングや計算方法に特徴があります。特に譲渡所得税は譲渡価額や取得費、所有期間によって税率が変動します。また、確定申告には多くの書類が必要になるため、事前の準備が肝心です。さらに、3,000万円特別控除や軽減税率などの特例制度を賢く活用することで、税負担の軽減が期待できます。今回ご紹介した内容を整理し、ご自身の状況に合った適切な対策を考えることが重要です。不動産売却に伴う税金の不安を解消したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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