賃貸物件を探していると、よく「駅まで徒歩○○分」のように駅からの所要時間を明記してあるのを見かけると思います。
歩くスピードは人それぞれのはずなのに、何か基準はあるのでしょうか?
今回はこの素朴な疑問について、解説していきたいと思います。
賃貸物件の所要時間「徒歩○○分」の基準とは?
歩くスピードというものは、男女でも差があり、大人と子供ではなおさら差が大きくなりますよね。
賃貸物件の紹介には「駅から5分」のように明確な数字によって表されていますが、この所要時間の表記の基準とはいったい何なのでしょうか?
実は、これは「道路距離で80mを徒歩で1分」として計算されているだけで、実際に歩いて計測した数字ではないのです。
ちなみにこの計算で出た端数は切り上げてあります。
これは「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」のよって定められている、すべての不動産の表示で共通のものです。
この表示を時速に直すと、4.8km/時となります。
一般的には人が歩く速度は4km/時と言われているので、それに比べるとやや速めですね。
賃貸物件の徒歩の所要時間表示における注意点
この賃貸物件の徒歩の所要時間表示には注意点があります。
それは、単純に距離をもとに計算上で出された数字であるため、信号や踏切で止まったり、坂道で歩くスピードが遅くなったりすることは考慮されていないのです。
だから一つの目安として考え、正確な値を知るためには自分の足で歩いて計測してみることが必要です。
意外と実際に歩いてみると、信号がたくさんあって思ったよりも時間がかかったり、坂道が多く往復ではかかる時間が異なったりすることに気付くでしょう。
また、大きな駅や施設が目的地の場合は、この徒歩での所要時間の表示は出入り口までの時間ではなく、物件から距離が一番近くの敷地の部分までの時間です。
だから、駅によっては、電車に乗る場合その時間よりも大幅に時間が必要なケースも出てきますので注意しましょう。
つまり、賃貸物件を探す際には、物件の内覧ももちろん大切ですが、周辺の土地の様子やよく使うことになるであろう駅までの道なども、実際に歩いて確認してみることが大切ですね。
まとめ
賃貸物件の紹介に書いてある徒歩の所要時間の表示は、「80mの距離を1分で進む」という基準のもと計算上求められた値です。
実際にかかる時間とは異なる場合が多いので、自分で歩いて実際にかかる時間を確かめると良いでしょう。
また、駅や施設までの所要時間は、出入り口までではなく物件から一番近い距離にある敷地までの時間という点にも注意しましょう。
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